「生命の動的平衡」という、カブスカウト向けの食物連鎖のお話

 久しぶりに週刊誌を買いました。定価は350円。何とまあ、高くなったこと。週刊文春です。

 パラパラめくっていたら、福岡伸一さんという青山学院の先生のコラムに目がとまりました。先生は「分子生物」とやらの研究者。多分国営放送でしょうが、卒業した小学校で授業するプログラムのお話を紹介しています。

 小学6年生に、1週間口にしたものを記録させ、その総重量を足し算しました。それによれば、1日2kgで1週間では14~15kgになったとか。しかし、体重にさほどの変化はありません。どこへその10数kgが消えてしまったのかを子ども達と考えました。最も重いのは大小便として排泄されるもの。ちなみに、1週間で7~8kgらしい。他には汗や呼気中の水蒸気。それでも数kgが、口から入ったのに行方不明。何だろう?となりました。昔の私であれば答えることは出来なかったと思いますが(実は今でも気付かない)、何人かの生徒が「炭酸ガスだ」と気付いたそうです。賢いなあ。

 原文を引用すると「呼気に含まれるCO²は大気中の約100倍。1週間に人間が排出する炭素の重さは実に5~6kgにもなる。これこそがまさに食べた物の燃えカスだ」と言う。そうか、「呼吸で吸い込むCO²はど~なるんだ」と突っ込みかけたわが身が恥ずかしい。何しろ中学校の英語授業で、動物園をゾ~と教えた英語教師がいたんだぞ。気体に重量があるなんて、そんな知識は津軽海峡を渡る前だったのである。重さがあるなんて知らずとも、恥ずかしいことではない!と思う。光合成だって、「ひかりごうせい」と教えられた。電車の中吊りにある有名中学の試験問題を解けずとも、今から受験する訳じゃないからどうという事はないし。

 それにしても、足し算・引き算はこれで終わり次の展開が興味深い。炭酸ガスの行くえを、豊かな想像力で話し合ったという。教室を出た炭酸ガスは校庭の草や木に吸収されて葉っぱや実になり、それを虫が食べ鳥がその虫を食う。渡り鳥は糞を海に落とし、プランクトンの食料になる。それを魚が食べて、その魚は食卓にのぼる。福岡先生は「食物連鎖も動的な平衡」であるという。さらにこの随筆は「私たちの生命の流れを見守り、その背中を絶えず押し続けてくれる暖かな存在があります。それは何でしょう」と続け、「家族!」と答えた素敵な生徒もいたそうだが、「太陽の光」という解答を導きだした。それがこの円環の大きな推進力となっている。

 度をこさぬ適量の人の営みが穏やかな生活を担保する。マネーゲームに走った大国経済の再起不能なほどの崩壊は、その対極にある。エコは、大多数の人類の大きな反省が基点かも。論証しろと言われても困る。請売りなんだから。次のカブ隊集会で、エラそうに講釈してあげよう。"加害者"が"被害者"に……。

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この記事へのコメント

坂本 正志
2009年04月06日 12:00
 カブの集会で、そっくりそのまま真似てこのお話をしました。中心は小学校4年生です。さて、消えた数キログラムは何かな?の問いに、一人だけ自信なさげに「炭酸ガスかな」。偉いぞ龍祐!よく気が付いた。我がカブ隊の知的レベルは、世間並みだぞ。安心安心。

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