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zoom RSS ボーイスカウトが提供する、小学生向け防災講座

<<   作成日時 : 2014/08/11 02:23   >>

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 8月7日、横浜市の小学校にある「はまっ子ふれあいスクール」
で、「夏休み体験 サバイバル教室」を開催しました。参加者は1
・2年生が中心で、40名ほど。会場は学校内の図書室を拝借し
ました。当初は組分けして各組には班長を置く予定でしたが、
4年生以上の子が少なく、組分けのみに。お兄ちゃんが年下の
子をリードする形を取りたかったのですが…。ただ、通学の区
域毎にグループを作る形をお願いしました。これは避難所を特
定する際、同一区域である方が相談しやすいかなと考えたか
らです。この小学校は古くからあり、通学区域が広大。複数の
避難所があります。
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 私がこの防災講座を考えたのは、「津波てんでんこ」で知られ
る岩手県釜石市の防災教育がきっかけです。子どもたちへの
アンケートで、「一人でいる時に災害がおきたら、お母さん
に電話してどうするか相談する」
という回答がほとんどとい
う結果に危機感を持った釜石市ですが、全インフラの壊滅が予想
され、当然電話も使用不可の可能性が高い災害時、誰しもこの回
答には愕然とします。ボーイスカウトはこれらの世代も対象とした
運動であり、現状でもっとも適切と考えられる、災害へのそなえ
を伝えなければなりません。
 電気・ガス・水道など、すべてが使えなくなるという前提に立ち、
日頃の話し合いやそなえが大切だねという結論となります。

 講座運営で心がけねばならぬのは、ゆっくりとわかり易く、印象
的な言葉でしっかりと要点を伝えると言う事ですね。ま、これは台
本を作っておけば何とかなります。事実、当日になっても台本は
未完成でしたが、しかし、それでも十分でした。我ながら、よいア
イデア!

 定刻の9:30分、チーフ(はまっ子責任者)のご挨拶から開始で
す。続いて私の自己紹介。3.11時の様子などを訊ねながら、そ
っとチーフへ合図。チーフはガタガタと音を立てながら「地震が
発生しました。室内で安全と思われる所へ隠れましょう」とアナ
ウンス。その瞬間、全員あっと言う間に机の下へ。その直前、
「授業中に地震が来たらどうするかは、習っているよね」の質問
に、「聞いていない」と声をそろえたのはウソかっての。ま、それ
はともかく、窓ガラスや重い家具、冷蔵庫などの危険性に付い
てお話を。そこで「皆がお家の防災係になろう」と扇動します。そ
して毎月、家族会議を開いて危険個所を話し合おうねと続け、さ
らに、メインテーマの一つ、「たいせつなものリスト」作成となりま
す。そうです、非常持ち出し品。
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 ここで伝えるべき要点は、整理整頓。翌日着る洋服は枕元へ、
大切なものはきちんと整理しておきましょう、ですね。この用紙に
非常持ち出し品を記入してもらいました。最初にゲーム機なんて
のを書いちゃダメと心ない事を口走りましたのでいませんでした
が、小さくカードと記入した子が…。ま、いいか。

 そろそろお話にも飽きてきたでしょうから、気分転換も兼ねて実
技編。外へ移動、簡易な救急法を。最初は運搬法。一人の時は
両脇に手を入れて引きずる、二人の時は互いの両手首を握り合
ってその上に負傷者、ノボリの竿2本で作る簡易担架も実際に作
って教えました。止血は綺麗なハンカチで圧迫を、のみ。三角布
なんて、教える方も教わる方も、面倒なだけと偏見を持っていま
すのでパス。
 ほとんどの子が、きちんと洗濯したハンカチを持っていますね。
もちろん、あれば綺麗な水で傷口をあらおうねとも。参考資料は
ボーイスカウトのハンドブックです。講習の内容は、すべて信頼
できる組織が作成したものを参考にしました。出所が曖昧なも
のや、個人的見解は引用などを避けています。これも大切なこ
とです。

 救急法を終えて図書室へと戻り、続いてのお仕事は「やくそく」
文書の作成です。これも大切な事で、共稼ぎ増加の背景を意識、
お留守番している時に災害が発生したら、避難するときにどう行
動するのかを考えます。この講座の目的いともいえる作業。これ
も先述した家族会議での、とても大切なテーマです。美談ばかり
報じられていますが、3.11時、数多の犯罪が発生しています。そ
の予防も意識しました。

@日頃からご近所の皆さんにご挨拶して仲良しになり、避難は
  お隣の大人と一緒に
Aハザードマップを参考にして、事前に安全な複数の避難路
Bこの事をお家の人と相談し、必ず守る事を約束する

と言う事です。帰宅難民となる可能性が高い保護者へ、「あの
子はお隣と、約束通り避難所へ行ってるはず」と、多少とも安
心してもらうというのが目的でもあります。
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画像


 ご存知でしょうが、横浜市の場合でも、自宅⇒(一時)集合場所
⇒避難所というコースはアナウンスされていて、集合場所は自治
会単位で決められています。お隣がお留守でも、集合場所へ行
けば誰か見知った大人が。今回は事前に保護者へ集合場所や
避難所名を調べて下さるようにお願いしましたので、子ども達は
戸惑うことなしに記入する事が出来ました。あとは定期的にこの
「やくそく」の見直しと確認を行う事です。この地域は海から離れ、
津波の心配はありません。しかし、津波警報が出たら河には近
づかぬよう教え、懸念されるのは火災という事があって、通電火
災防止のため、お家を出る時には可能な限り電気器具のコンセ
ントを抜き、ブレーカーを落とす事を教えました。ガスは安全装置
があって止まり、過激にならぬように注意しながらすべてのイン
フラが壊滅する可能性がある事も伝えました。もちろん、お母さん
と電話で相談できないかもと言う事も。

 極力、恐怖感を与える事のないようにと心がけましたが、現実
味のないせいか、不安そうな顔をする事もなく、結構ケロッとして
聞いていましたね。なお、避難のコースはお家の人と、散歩がて
ら一緒に歩いて確認しようと話しました。倒壊した家屋、ブロック
塀、切れた電線など、街中障害物だらけ。幾つかの避難コース
を考えなければいけません。

 この後は外へ出て、ブルーシートを使っての小屋作り。これはワ
イワイはしゃぎながらで好評でした。ここではロープワークを教え
たかったのですが、低学年中心のため見本をひと張りだけ。必要
になったとき、こんな風に作ったよと大人に教えてあげようと伝え
ました。

 講座の最後は、ポリ袋による炊飯。スーパーで冷凍食品を包む
あのポリ袋です。日赤などが炊き出し訓練で使う専用袋より、私
はこちらの方が気に入っています。まず、安価であることと入手
が楽であること。ロールではなく、一枚ごとになったものがどこに
でも販売されています。サイズが大きいために、紙皿などに拡げ
る事ができる。先に私が防災部長を務める自治会のお祭りで、
お弁当がわりに150食をこれで作ったのですが、大成功でした。
薄いのが心配とおっしゃる方もいましたが、ハイゼックス製の
非常用炊出し袋とまったく同じです。また、ハイゼックスでは上
部を輪ゴムでとめますが、ポリ袋では空気を抜いてから「ひきと
け結び」で縛りました。中の空気さえ抜いておけば、破裂なし。
輪ゴム不要です。写真を撮り忘れ、下は見本。上部を輪ゴム
でとめていますが、ひきとけ結びで問題はありません。
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 美味しく炊くために15分程度待ち、その後お湯に入れて30分。
袋を取り出して中のご飯つぶを指先で潰して炊き上がりを確認
します。その後、バスタオルをくるみ15分ほど。蒸らしですね。
 子どもたちはお弁当持参で、一口程度を試食してもらいました。
あ、美味しいとの反応で、ニンマリ。

 勿論、どう作るのかを実際に作りながら説明しています。当初
は子ども達に作ってもらう予定でしたが、早く帰る事になった子
が何人かいて、一括して作る事になったのです。災害時の食事
はこれで出来る事を教え、「ひょっとしたら、皆もこれで災害ボラ
ンティア活動ができるね」とも伝えました。この炊飯は子ども向け
であると同時に、保護者への食料備蓄に関する提案です。後日、
解説のドキュメントを作成、配布する予定です。また、子ども達に
は、そのドキュメントと一緒に講座の修了証を授与します。

 ざっと実施した講座内容をご報告しました。その主旨は、「すぐ
にでも参考にして講座を開ける」ということを意識したためです。
叩き台とでもご理解下さい。群馬大片田教授の実績を基本に、
少し味付けした程度です。私自身、今回の講習で数多くの問題
点や改善点を見つける事ができました。次バージョンでは、より
良いものとしたいと考えています。

 私たちの周囲から、刻一刻と迫りくる大震災での子どもの犠
牲者を、一人でも減らす努力をするべきと、そう願っています。

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素晴らしいです! 初回にしてこの完成度!
思いっきり参考にさせて頂きますので引き続きご紹介下さい。
稲葉浩明
2014/08/11 16:26
講座では言い忘れた事が幾つかあります。「来年もお願いしますね」と、はまっ子のチーフは予約(!)して下さいましたが、冬休みに続編をしたい位です。
 しかし、子ども達はとてもよくお話を聞いてくれました。聞いてくれましたが、理解してくれたのかにちょっぴり不安があります。稲葉さんならおわかりでしょうが、特に目あたらしい内容ではありません。どなたでもすぐに開催可能であることは明白です。ぜひ開催して、その成果をお聞かせ下さい。台本、出来上がったらお送りしますね。突っ込みどころ、満載ですぞ、
坂本 正志
2014/08/12 00:41

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